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― 100年ライフ ―
公開日:2016年12月16日
C型肝炎の治療は、3年前までは週1回投与のペグインターフェロンという注射薬を基本とした治療法が主流であったが、この最近1年間の治療法は、飲み薬を12週間服用する方法が主流となっている。発熱、倦怠感、食欲不振、脱毛などの副作用はなく、現在、95%以上の確率でC型肝炎ウイルスを排除することが可能となっている。
私の外来に通院中の80歳代の女性のC型肝炎の患者さん、以前より同じく80歳代の女友達と週1回ゴルフに行かれている。最近、12週間の内服治療でウイルスを消すことに成功し、以前よりもゴルフボールの飛距離が伸びたような気がすると言われた。とても生き生きとされて、百歳を超えても元気に過ごされるに違いない。
今、話題の本(ライフシフト)によると、2050年日本の百歳以上の人口は百万人を突破し、今8歳の子供の平均寿命は105歳、20歳の人は100歳になるという。文部科学省の「体力・運動能力調査」でも、高齢者の体力は年々向上し、70歳代では15年間で5歳の若返りをしているという。
生活習慣を整え、内臓脂肪を減らすこと、生涯学習と自己改革を重ねながら健康寿命を延ばすこと、可能な方では80歳頃まで仕事し社会貢献を続けること、これらが100年ライフの条件となりそうだ。
百歳まで生きることを前提に、社会と医療の在り方を考える時と思う。ちなみに現在百歳以上の長寿者の87%は女性である。
(文責 八橋 弘)